オーシャンファミリー海洋自然体験センター葉山キッズプログラムとはどんなことをするのですか?

津田 :葉山の海や山を中心に、子ども達の自然体験プログラムを行っています。自然を楽しみ、自然から学べるようなプログラムをやっています。具体的には~幼児から親子、そして大人までを対象とした海辺の自然体験をサポートしています。この季節はやはり磯遊びが楽しいですね。

ーありがとうございました。こうやって自然に親しみ、自然への知恵も育めるのはステキですね。そして            海や山に囲まれた葉山ならではの恩恵でもありますでしょうか。さて津田さんは元々はサラリーマンであったと言うことですが、このようなお仕事に就かれたきっかけは・・・?

津田 :スーツを着て9年間会社に通っていましたね。元々「欲張らず生きていければいい」といった価値観をもっていましたので、会社勤めの窮屈さや違和感を持っていました。そんなこともあって三宅島に行って暮らし始めたのですが、2000年の噴火にあい志半ばで三宅島を離れることになりました。しばらくは福祉の仕事に就いたのですが三宅島で体験した畑仕事や自然に向き合った暮しを求め、人の縁も会ってこちらに移り住みこの仕事をすることになりました。

ー津田さんはお仕事だけでなく生き方も非常に自然体で、そばに居るだけでゆったりとした気持ちになれます。以前うかがったお母さまの口癖「失敗は成功の元」が正に津田さんの中に息づいているなと感じます。

津田:そうですね。自分がよほどいつも失敗をしていたらしくこの言葉は耳にこびりついています。たとえば押入れによじ登ろうとしてすべり落ちた時も「失敗は成功の元、もう1回のぼってみ」といった感じでした。「止めなさい」とか「何してんの」ではなかたのですね。そのせいか何があってもいい、やり直したらいいし、失敗だとしてもいろいろ経験して最終的に目的に近づけばいいんじゃないかと思っていますね。

ー津田さんのこういった考え方は食事作りにも良く現れているそうですね。

津田:我が家では毎週水曜日はかみさんがプログラムを行っているため私が子どもたちの夕飯を作る係りでして。一人暮らしの体験もありますのでそれなりに作ってきたんですが、、特にこだわりは無いんです。母の食卓を思い浮かべてこんなもの作ろう・・・と始める訳ですが、作っているうちに方向転換することはよくあります。焼き物が煮物になったり、スープパスタがパスタ入りシチューになったり・・・予定とは違った料理になってしまうのですが結果的に美味しく食べられるものになればいいじゃないかと思っています。あまり食べ慣れてないものを「これ何?」って子どもから聞かれると興味を持ってるな!と思えるし、苦手と分かっているものでもよくべているモノの仲間と伝えることで(例えば竹の子を大根の仲間など・白っぽくて食感的にですが)食べるチャンスにも結び付くと思えば面白いしい、よっしゃー!といった感覚です。そして子ども達が僕の料理を美味しく食べてくれる絶対条件を整えています。簡単なことですがおやつなど出さずにおなかペコペコの状態で夕飯に臨ませています。そうすれば僕の作った料理をせっせと食べてくれますし、食べきったと言う実績も残せますからね!

 ー津田さんはお仕事でも子ども達と料理を作ったりもなさると言うことですが・・・。

津田 :プログラムの中で自然物を料理して味わうものなどあります。そこで感じたのですが子ども達は自分で採ったり作ったりした物はよく食べますね。たとえば採れたワカメを漁師さんに釜でゆでていただくプログラムがあるのですが、漁師さんがゆでてくれたワカメは食べないか恐る恐る食べる・・・といった感じの子もいます。しかし自分でワカメを選んでゆでたワカメはパクパク食べるんです。先日我が家でもそうでした。友達のパン屋さんに習ったパンを子ども達と作って焼いたら、食べること食べること。こちらがもういい加減にしないとと、制するくらいでした。

ーひとつ質問をよろしいですか?津田さんの手にかかれば何でもおいしくなりそうというか、津田さんは何でもお好きそうですが、好物はありますか?

津田 :僕は餃子が大好きなんです。でもこだわりは無いんです。手作りでなきゃとか、皮から作らなきゃなんてことはありません。売っている物でも、冷凍食品でもそれが自分の舌にあえばいいんです。それでも亀戸に好きな餃子の店があります。野菜が多めで皮が薄くて自分にはぴったり。時々ですがそこに行って食べます。でもテイクアウトで買ってきて家で温めて食べようとは思わないんです。食べたくなったらそこへ行って焼き立てを食べる、そこの店や町並みも含めて楽しむ・・・それで満足です。

 ーでは津田さんにとってのわくわくしあわせごはんとはどんなものですか?

津田:たくさん盛り付けてあったご飯が、すっかり食べきってご飯粒一つ残っていない食卓、そして笑い声ですね。

ーありがとうございました